製作記Vol.1 [All Nippon Airways] BOEING777-200 (1:200 by Hasegawa) Page2 2004.09.18

●ポリパテもりもり(2004.8.20)
 所用があって、仙台と八戸に行ってまいりまして、その際に仙台でポリパテを仕入れてまいりました。前回ご紹介した「ワーク」の「モリモリ」の40グラムのタイプです。昔、キャラクターモデルをよくやっていたころは、その上のサイズを買っていたんですけれども、使い切れないと主剤の成分がおかしくなりそうですし、今回はまあ、使い切ったらまた買えばいいかなと、そんな気持ちで買ってまいりました。ちなみにこのパテの硬化はタミヤパテなどのプラパテがシンナーの揮発によって硬化するのに対して、ポリパテやレジンキャストなどの樹脂は、主剤と硬化剤の化学反応によって起こります。ポリパテではそんなに気にすることはありませんが、レジンキャストにいたっては水分が混ざるとよくないために撹拌にわりばしがつかえなかったりと、いろいろなセオリーがあるようです。
 さて、調合法ですが、パッケージに書いてある割合に従って、主剤と硬化剤を調合します。分量を間違えないでください。分量間違えるとうまく固まらなかったりしますので。前回にも書いたとおり、マーブル状にならないように、まんべんなく混ぜましょう。混ぜるのに、これも前述したとおり、ビニールコーティングのガムテープなどを利用して、粘土板のような混ぜるときに使うプレートを用意しておくのは言うまでもありません。
 混ぜたら、パイロンの下部に盛ります。この場合は押し付けるほうのテールコーンにあらかじめメンソレータムをごくうすく塗布しておいたほうがいいでしょう。あとからですとポリパテが硬化を始めてしまいます。また、ポリパテを混ぜる際に、瞬間接着剤(以下"瞬着")(さらさらタイプ)をほんの数滴垂らして混ぜてやると硬化時間が速く、またプラへの食いつきも良いようですが、今回はテールコーンを押し付けてかたどりも並行して行いますので、テールコーンに食いついてしまうと困りますので、瞬着は混ぜないでおく事にします。また、ポリパテの"モリモリ"は粘度が高いので、先にテールコーンを付けてからその間にパテを押し込むのは難しいです。ファンドのように粘土状でもなく、微妙な硬さなのです (苦笑)

※写真
"ワーク"「モリモリ」
40グラムパッケージ

※ファンド
造形用紙粘土。普通の紙粘土のように粉を吹いたりせず、パテなどの修正も可能。
やわらかく、ナイフなどでの造形も容易。

同じく、ワークというところから、流し込みタイプの「ドロドロ」というポリパテも発売されていますが、変なところまでポリパテが回り込むのも困るので、筆者は使ったことがありません。
 さて、硬化したら、テールコーンを取り外し、整形にかかります。テールコーンとの兼ね合い、バランスを見ながら整形しますので、テールコーンを取り外して、メンソレータム落としのために双方をいったん洗浄したあと(洗浄には中性洗剤を使用すると良いでしょう)乾燥させ、テールコーンのカウルに接続する面に両面テープを張り、カウルに仮止めしてから整形を行うのもいいと思います。

 

●コックピットを作る2004.8.25)
さて、エンジンを一段楽したところで、本当は主翼の組み立てなんですが、なにぶん、出先でテキストを書いておりまして、この部分は私の想像でできるところを書かせていただきます( おいおい)

※テキスト
A列車で行こうのミニオフがありまして、名古屋に行ってました。

 通常のキットですと、重りをつける機首部分は機内を黒く塗ってしまうのがセオリーといったところですが、ここではNゲージで培った細かい作業を生かして、コックピットを作りたいと思います。造詣で参考にするのは各種図書と、Microsoft社製フライトシミュレータ2004のアドオン、エアロシム社製のB777-200型のコックピット画像(3Dなので画像といっていいのかわかりませんが。造形ということにしておきましょう)です。

※画像
エアロシム社フライトシミュレーター用アドオンB777-200型のコックピット画像

※資料そのほか
イカロスMOOK「プログレッシブ・ビッグ・ツイン Boeing777」
イカロス出版からの旅客機誌。

クリックすると、"イカロス出版"Webページにジャンプします。

※メルクリン
世界最小の鉄道模型"Zゲージ"(縮尺1:220)のメーカー。メルクリン用の人形を使えばスケールはちょうどいいかなと。

 またパイロットの人形にはメルクリン1:220用の人形を使用することにします。よく空港などで"コ・パイ"さんがグランドさんに手を振ったりしてますからそれを再現できれば面白いかなとは思います。
 そうそう、そうでした。一番大切な完成時の状態ですが今回はタキシング時の状態にしようかと思います。実はスタンドを自作しようと思って東急ハンズで諸々を買ってきてはいたのですが、やはりやるなら747でやろうかと思いまして。
それに、離陸時に、"コ・パイ"さんが手を振っているのも妙ですし。
 さて、実際に作る上で、手持ちの方眼紙上に何倍かの設計図を書きます。もちろん座席幅は目分量ですが、TBS系ドラマ"Good Luck!!"や、各雑誌等でコックピットの座席などは人間と写っている場面も多くでていますからそれを使って目分量で作ることとします。今回作るのはフロントパネル(こういう言い方でいいかどうかわかりませんけど)と、パイロットの座席、オブザーバー席で、搭乗させるパイロットは"機長"と"コ・パイ"さんだけにしておく予定です。
 その後、ボディをよくチェックしてみたら、オブザーバーシートなぞは作れなさそうです。とりあえず設計図だけ描きました。クリックすると原寸を表示します。
 設計図を描いたら実際の大きさどおりにプラシートを切り出し、組み立てます。組み立てが終わったら、サーフェイサーを吹いて表面処理をしたあとに、 細やかに塗装をして、ウエイトのパーツに設置するために位置あわせに入ります。

 先日、吉祥寺の「ユザワヤ」で1:220の人形見てきました。6体で1200円。高い!
 高いという理由で自作してシリコン&キャストで量産しようとしている私は横着でしょうか。もしかするとポリパテの"ドロドロ"でもいけそうな感じはしますね。とりあえず検討します。

●窓の処理(2004.9.8)
 月刊「AIRLINE」(イカロス出版)9月号の模型のページ「プラナビ!」で、ミニクラフト製ボーイング777-200キットからJALのボーイング777-300ERへの改造術が載ってましたが、その枠外には「透明樹脂で窓を埋め、平滑にして窓を表現するという達人技」の存在が。むむ。あるからにはやってみたいじゃありませんか。で、部分部分でシェードにしてやると相当リアルになるんでないかなと思います。
 と、いうわけで、某巨大掲示板で、いろいろ質問とかしてみたり。答えてくださった皆さん。ありがとうございます。以下引用。"74"が私です。

 

※月刊「AIRLINE」
イカロス出版からの月刊旅客機誌。
9月号P99「プラナビ!」より。

クリックすると、"イカロス出版"Webページにジャンプします。

※某巨大掲示板
だいたいの方が「ああ、あそこか」と思われるところだと思います。

「旅客機プラモスレッド-300ER」より。

94 :74 :04/09/07 22:51 ID:????????
ちょっと質問だす。

AIRLINE9月号の773ERの記事の枠外にあったのですが
窓枠に透明樹脂を流し込み、側面と平滑にして仕上げるという…
という記述。
塗装時のマスキングはどうしてるんでしょ。
ゾルですかね。
そうすると手元が狂ってボディに傷でもつけたら…(;´Д`)

その技術をご存知の方。もしいらしたら詳しく解説願いまする。
 
95 :HG名無しさん :04/09/07 23:02 ID:????????
>>94
前スレに
@組み立てた胴体を輪切り
A胴体裏側から熱した透明プラ板を押し付け窓パーツ製作
B塗装
C窓パーツ組込み後、胴体を接着(うろ覚えなんで間違ってたらスマソ)
を実践していた神がいたような…
 
96 :74 :04/09/07 23:08 ID:????????
>>95氏
早速の回答ありがとうございまつ。
合わせ目はどうしてたんでしょうね(;´Д`)

ちいと過去ログを検索してみまつが。
 
97 :74 :04/09/07 23:56 ID:????????
バキュームフォーム系のことは書いてないっすね
エポ系の樹脂が妥当でしょうか...
 
98 :HG名無しさん :04/09/08 00:14 ID:????????
>74
95の言ってるのに補足すると、ボディに離型剤を塗って外側からテープなどでマスキング
内側から透明樹脂(エポキシが良いかな)を流し硬化後外す。
ボディを組み立て、表面処理を行い、筋彫り(輪切り状の)に沿って切断。
すりあわせを完璧に行い、塗装後窓をはめてから元通り組み立てる。
きわめて高度な工作技術が必要と思われるが出来なくは無いだろう。





俺には無理だが。
 
99 :74 :04/09/08 00:42 ID:????????
>>98氏
ありがとうございます。
難しそうですねぇ。
実際はツライチなんですかね。ボディに。

98誌の補足していただいた方法はいいかもしれません。
マスキングゾルでこまかーくマスキングできれば、
その方法で塗装すれば、塗装前にボディを接着できるのではないかなと思います。

少し練習してみます。
アドバイスありがとうございました。

とのこと。
どこからかエポキシ系の樹脂を探してこないと。以下、続きます。

 

●窓の処理その後(2004.9.11)
 
某巨大掲示板でずいぶんとアドバイスとかいただいてます。以下はそのログ。

 
「旅客機プラモスレッド-300ER」より。
100 :HG名無しさん :04/09/09 19:27 ID:????????
100げと。

窓のクリア処理なんだけど、昨年度JMC特別賞の777-200(BA)
がまさにそれだった。全窓ピカピカのクリア、謎はどうやってマスキング
したかだよ。モーター内蔵でファンも回転、漏れ的には最優秀賞だと思った。

これならできるかな?

@まずはキットの横窓部分をクリア材(CDケースが3mmあるので良し)

Aキットあるいは別売りデカールのデザインをキャプチャして
 カッティングシート(車に貼る奴ね)をデジタルカッター(というのだろうか?)
 で切り出す。

Bカッティングシートは台紙部分は繋がっているはずなので、その上にセロテープを
 ずれないように貼る。そして窓を一列に台紙から拾い上げる。

C一列に、ずれないよう注意して・・・機体に窓の形のカッティングシートを貼る。
 そしてゆっくりセロテープをはがす。

D塗装して窓のシートをはがして完成。

               ・・・これエライ手間と金と時間がかかるね。
 
101 :HG名無しさん :04/09/09 20:03 ID:????????
>>100
仰せの作品はこれですな。
http://www16.ocn.ne.jp/~kaziair/index.htm
すげー…(汗
 
102 :HG名無しさん :04/09/10 05:31 ID:????????
すげえ。模型見て背筋がゾクってしたの久しぶりだ。
むちゃくちゃ手間と時間かけてるんだろうなぁ。金属に塗装しているように見える。
しかしこれ、断線したら泣くね。
 
103 :74 :04/09/10 14:47:26 ID:????????
>>100氏

旅行先からずっとこのスレを携帯でチェックしていて101氏がだしたURLを
ずっと見たくてうずうずしてましたよ。

ええっと、CDのケースの硬度が気になりますよね。
エポ樹脂でマスキングするか、後でハメこみにするか。
難しそうだなぁ・・・

>>101氏
URLサンクスです。

104 :HG名無しさん :04/09/11 00:10:37 ID:????????
可能かどうか分からんが、窓穴の開いたキットを普通に組み立ててチャートラインを塗装後に
チャートラインの形に切り出したクリアデカールを貼る。(要はデカールを窓ガラスにするわけだ)
その上からクリアコートして研ぎ出せばどうだろうか?
もしくは普通に塗装して窓にクリスタルクリヤーを流し込み、更にクリアコート+研ぎ出しとか。
脳内モデリングだけど出来ないかな〜
※"旅行先"
職場の旅行にいってました。酒を呑もうが温泉に入ろうが心ココにあらず。ずっと頭は窓表現技法のことばっかりです。
アドバイスありがとうございます。再びエポキシ樹脂を探す旅に。

Googleで検索してみました。
こんなページが。
「低粘度エポキシレジン Z-2/H07」乾燥まで速いじゃないですか。ただ、これって可使時間から削れるんですかね。完全硬化したらどれだけの硬さなのか。板状のや棒状のやすりで削りすぎちゃったらどうにもならないですからね。プラパテで埋めるわけにもいかないんで。ですけど、最終的には#2000ぐらいの耐水ペーパーで処理して、クリヤーをかけてさらに磨くと思うんですけどね。他にも探してみます。
 順番では、
窓が埋まっている部分の窓埋め。エポキシ樹脂流し込み。
  ↓
機体表面平滑。マスキングゾル、またはマスキングテープによるマスキング。
裏側処理のうえ、シェードとなるプラシート接着。コックピットパーツ接着。
  ↓
胴体接着。表面処理。
予定では、ホワイトを塗装、マスキングの上トリトンブルーを塗装。
マスキングをはずし、デカールを張る。スミ入れ他、ディテールアップ。
と、なると思うんですけど...

次回に続きます。

 

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